
まちづくりを担う一人として
草薙をより良いまちにするために、まちづくりを担う一人として、自分ができることはなんだろう。

先日、3年生は、市役所や草薙地区の皆さんに、総括評価課題で取り組んだ、「草薙をより良いまちにするための提案」を聞いていただきました。
3年生の1つ目のユニットは、「周囲の環境をいかしてまちはつくられる」というセントラルアイディアで学びを進めてきました。
”まち”って、何があればいいの?どうなっていれば“まち“なの? 普通に使ってる“まち”という言葉の概念について、実は説明が難しいところから学びはスタートしました。
学びの導入として、

ポール・フライシュマンの「ウェスレーの国」を読み、国や環境とは何かを考えました。
人と人が関わることで社会が形成され、便利ですごしやすい社会をつくっていく。
そこには必要な環境がありそうです。

では、私たちの身の回りにあるまちの構成要素って何だろう。
実際に見てみればわかるかもしれない。
そう考え、方位や地図の見方を学習し、学校の中心とした草薙の地域の探険に出かけました。





探険してみると、いろいろな要素が見えてきます。 駅を中心として、お店が多く集まる地域もあれば、幹線道路を挟んで住宅の多い地域、さらに、自然が多く残されている地域もありました。


駅を中心に北側と南側では、まちの様子が違います。
土地のようすやそこにある自然環境、道路の大きさ、人々の流れなどによって、まちはいろいろな姿を見せてくれます。
そして、まちの様子には人々の生活が関わっていることにだんだん気づいてきました。

もう少し視点を広げ、草薙以外の地域や、市全体の様子まで学びを広げてみました。

南側は海に面しており、港を中心に工場や会社が立ち並び、そこから交通の発達とともに人々が行き来することで、平らな土地を使ってにぎやかなまちが形成されていました。
ここまでの学びから、まちは、そこに集まる人々の生活の仕方と関わりによって、土地や気候の様子、交通の発達などの条件に合わせて形成されているのではないかという考えにまとまってきました。
学びを確かめるため、草薙のまちづくりを推進しているNPO法人「草薙カルテッド」の小林さん、地区の自治会長さん、草薙商店街で働いている方に学校に来ていただき、話をしていただきました。

草薙カルテッドの活動や、草薙のまちの変遷などについてお話を伺って理解を深めるとともに、
小林さんからは、新しい視点をいただきました。
それは、私たちもまちづくりを担う大切な一人であるということ。

私たちの暮らすまちを知り、まちの良さを知り、まちに参加すること。
ひとりひとりが主役になってまちづくりを担うことが大切であると教えていただきました。
まちは、私たち自身が環境をいかしてつくっていく場であり、それが私たちの責任でもあると学びました。

新しい視点をもらって、3年生は、これまでの学びを振り返り、私たちの生活する草なぎのまちが、どんなまちであると言えるのか、また、なぜそう言えるのかをそれぞれ考えました。
そのうえで、さらに良くなるための課題を見つけ、その解決方法を考えることにしました。


小林さんから、伝えることも大切なステップであると教えていただいたので、考えた提案を意見文にし、地域の皆さんに向けてプレゼンすることにしました。







それぞれ、今の草薙の良さを理解したうえで、さらにより良いまちにするためにの提案と、
そのために自分ができる行動について伝えてくれました。
聞いていただいたみなさんからの講評では、発表の良さとともに、草薙をより良いまちにしていくことへの期待の言葉を頂きました。
この学びを通して、まちは、人と人の関わりによってつくられ、今ある良さをさらに発展させていくことで、環境をいかしたまちづくりにつながっていくのだと理解できました。
この学びを生かして、3年生の一人ひとりが主役として、まちに参加し、まちづくりに関わる機会をこれからも見つけていこうと思います。