令和4年3月31日現在、日本国内で国際バカロレア認定校は全部で175校あります。PYP認定校は55校、MYP認定校は30校、DP認定校は61校という内訳です。この175校の中で、一条校(学校教育法第1条に規定されている学校)としての認定は、57校です。
なんと、この57校の中でPYP、MYP、DPの資格を同じ学校で取得できるのは、静岡サレジオだけ。一条校として、日本で唯一の、そして、日本で初めて幼稚園・小学校・中学・高等学校一貫の国際バカロレア校が静岡に誕生しました。
日本初の国際バカロレア一貫校となった静岡サレジオ、新しい未来の始まりです。が挙げられており、児童の意欲を喚起し、関連性があり、チャレンジに満ちた意味のある学習を行うことが示されています。つまり、自分自身の文脈で学びを展開することで、学びに意味や価値を感じながら、責任を持って主体的に学びに関わることが求められるのです。
具体的には、教科横断的に学ぶ探究という授業が行われます。時間割上も「国語探究」「理社探究」という名前が使われ、年間で6つのテーマについて探究の仮説である「セントラルアイデア」をたて、それを確かめるために様々な教科の学びを適用しながら、教科の枠をこえて学習を進めていきます。
PYPは、何を学ぶかではなく、何のために、どのように学ぶのかを重視します。まさに、今求められるコンピテンシーの育成や生き方につながる学びであり、見えにくい学力、すなわち思考・判断・表現や学びに向かう人間性等の向上を促進するものであると言えるでしょう。MYPは、11歳から16歳までの児童生徒を対象とする教育プログラムで、静岡サレジオでは小学5年から中学2年のミドルステージで実践されます。8つの教科における探究学習と、サービスアズアクションやコミュニティプロジェクトにおける個人やグループでの探究プロジェクトが含まれており、それらを通じて教科の知識理解を促すだけでなく、概念的な理解やグローバルな視野を育成することを目的としています。
MYPは教科横断型のPYPとは異なり、教科ごとに探究学習を行います。興味を引くように趣向を凝らした各Unit(学習のまとまり)のスタート時に、明確な評価基準と総括課題が先行提示されるので、児童生徒は要点を把握して学習し、結果も具体的に把握することが可能です。
このようなUnitがミドルステージ4年間で、約130組まれています。つまり、 130もの探究課題があるということです。それらに対して、いかに自己を管理し、計画的に取り組んでいくかがカギとなるので、自己管理能力と責任能力、主体的に生活をマネージメントする力を養うことにもつながります。
さらに、中学1・2年では、コミュニティプロジェクトと呼ばれる個人やグループの興味に基づくプロジェクトに1年間かけて取り組みます。最終的に、行動に対する効果を検証し、振り返りを含めた報告会を行うことで、知識や経験を知恵や力に変えていきます。 すべてのカリキュラムは、知識や技能の定着、思考力の高まりとともに、生涯学び続けられる学習者になるための探究心を育むように作成しています。
DPは、国際バカロレア機構が16歳から19歳の生徒を対象に設けた2年間の教育プログラムです。
静岡サレジオでは、文部科学省が定めた必修科目を行った上で、主に高校 2年・3年でDPの科目を履修していきます。
具体的には英語B、シアターと呼ばれる演劇は英語で、その他の授業は主に日本語で行います。
いくつかの科目では、学際的な課題、国際的な視野を必要とする課題、批判的な思考についても、かなり探究的に学んでいきます。
DPの生徒は、何を学び、どう学び、なぜ学ぶのかということをしっかり理解した上で、質量ともに多くを学習することになるので、自然とレベルの高い学力、及び英語力を身に付けることになります。最大の特長は、高校3年で日本語だと8,000文字、英語だと4,000wordsにわたるエクステンデッド・エッセイという課題に挑むことです。
本校では主に、教育提携校である上智大学への進学を希望するソフィアコースの生徒に対して、質の向上を求めてDPを導入しますが、DPの資格を取得し、それを活用して日本または海外の大学に進学したい人に対しても門戸を開いています。フルディプロマという資格を取ると、世界100カ国以上の大学に出願することが可能です。